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2018年9月28日

日立財団では、女子中高生の理系進路選択を応援するイベントを、内閣府の「夏のリコチャレ」に賛同し、毎年夏休みに開催しています。
今年は、8月27日(月)、東京・御茶ノ水のワテラスコモンホールで「コンピュータグラフィックスで“好き”をカタチに」をテーマに、女子中学生を対象としたワークショップを開催しました。

五十嵐先生(前列中央)を囲んで記念撮影 五十嵐先生(前列中央)を囲んで記念撮影

ディジタルデザインでオリジナルビーズ作品をつくろう!

コンピュータグラフィックス、ユーザーインターフェースの研究で活躍されているリケジョの先輩、明治大学総合数理学部の五十嵐悠紀先生を講師にむかえ、先生が開発されたインタラクティブビーズデザインシステム「Beady」を使って作ったデザイン画をもとにオリジナルビーズ作品を作りました。
Beadyは、専門的な知識が無くても3次元ビーズ作品が作れる、デザイン〜制作までを支援してくれるシステムです。

五十嵐先生
五十嵐先生

デザインは簡単なマウス操作で描くことができますが、参加者の皆さんは、始めて触れる3次元CGのメッシュ画像を前に、戸惑いながらも楽しく試行錯誤を重ねて思い思いのオリジナルモチーフを完成させ、CGによる制作支援でビーズ作品に仕上げました。

会場の様子 会場の様子

CGでデザインの試行錯誤 CGでデザインの試行錯誤

完成したビーズ作品 完成したビーズ作品

最後に、全員のオリジナルデザインをひとりずつスクリーンに写しで紹介し、こだわったところや苦労したところなど、感想を発表しました。

発表の様子 発表の様子

参加者のみなさんが作成したデザイン 参加者のみなさんが作成したデザイン

今回のデザインは全て同じ大きさのビーズを使用し、「辺の長さが一定の多面体」をデザインする作業でした。また、一本のワイヤーにビーズを通して立体にするための設計図には、一筆書き理論であるオイラーの定理が使われています。
これらはすべてプログラムが自動で計算してくれますので、ユーザーは難しいことを考えずにデザインできるのですが、こういった仕組みの説明を聞いて、参加者は、一見接点の無さそうな「手芸」と「数学」の関係に驚いていました。

アンケートにも「進路はまだ決まっていませんが、理系の楽しさをまたひとつ見つけられたので良かったです。」「手芸が理系なのに驚きました。」「五十嵐先生のお話を聞いて理系も良いかなと思いました。」などの声がありました。

五十嵐先生からは「理系と言っても、たとえば今日の手芸のように、いろいろなかかわり方があります。自分の興味のあること、可能性に向かって諦めずにチャレンジしてください。」と、応援のメッセージがあり、会場の皆さん全員の拍手でワークショップを終了しました。

今後も日立財団では理工系女子を応援する色々なイベントを企画・開催していきます。

わたしのあした パイオニアトーク vol.3