PIONEER TALK  Vol.7

新しい事業を作る理系のお仕事
~営業技術ってどんなお仕事?~
教えて 齋藤有香さん(株式会社 日立製作所)

今までにない“新しい事業”を作るお仕事-営業技術。
日立製作所でさまざまなプロジェクトに取り組む齋藤有香さんに
サイエンスエンターテイナーの五十嵐美樹さんがインタビュー!

私、こんなお仕事やってます

営業技術の実際のお仕事とは?
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インタビュアー 五十嵐美樹

POINT 01 お客さまと専門家をつなぐ営業技術というお仕事

ねぇ、齋藤さん、こんなことできない?

お客さまの要望をもとに、技術者や法務、営業など、さまざまな専門家と会議を重ね、新しい事業を作り出すのが営業技術のお仕事。 科学的な知識だけでなく、幅広い部署の専門家と意見を交わしながら、齋藤さんは日々、打ち合わせに、資料作りに大忙し。

現在、齋藤さんが関わっているプロジェクトはドローンを使った送電線の点検プロジェクト。実際に“人が鉄塔に昇って、見て・触って点検する”という危険な作業を、より安全・安心に行えるように自動化する、まさに最先端の事業!

POINT 02 大切なのは
コミュニケーション

どんな大きな事業をやっていたとしても、それを動かしているのは人なんです

齋藤さんが最も大切にしているのは、相手のバックグラウンドを理解しながらコミュニケーションを取ること。専門的な内容は理解しつつも、それを相手に伝わりやすく、わかりやすく提示することで、今までになかった新しい事業の意義を広く伝えてゆくことが営業技術の重要な役割。

学生時代から海外ボランティアなどの活動をしていた齋藤さんは、中国やフィリピン、ブラジル、ポーランドなど、文化の異なるさまざまな国との仕事を通じて、相手の立場に立ったコミュニケーションの重要性を学んだそう。

POINT 03 こんな経験が
今に生きています

それを選んだのは有香がやりたいって思うことを全部やっているはずだから、
(それは)今は点でしかなくても裏では透明な糸でつながっているんじゃないかな

就職で悩んだ時に、齋藤さんの友達がかけてくれた言葉…。
大学時代は植物学を専攻し、将来は研究職に進もうと思っていた齋藤さん。しかし、インドで行ったボランティア活動を通じて、現在の仕事へと進路を変更。
研究で養った論理的な思考も、ボランティアで培った社会活動への眼差しも、共に現在の齋藤さんの仕事を支える大きな力となっています。

新規事業を立ち上げるということは、常に新しいことを学んでいくということ。一つの専門分野を深く掘り下げるだけでなく、広くいろんなことを知ってゆくことが、営業技術の分野では、その人の強みになるのね。

Profile

齋藤有香さん
所属
株式会社 日立製作所 サービス&プラットフォームビジネスユニット
制御プラットフォーム統括本部 エネルギーソリューション本部
電力システム設計部
職位
主任技師
学歴(最終)
大阪市立大学理学研究科 生物地球系専攻
現在の職務
電力流通分野の新事業創出。 特に設備保守高度化を担当しており、ドローンやロボット、AIを活用した点検自動化システムの開発から事業化に従事

五十嵐美樹さん

1992年東京都生まれ。幼い頃に虹の実験を見て感動し、科学に興味を持つ。
上智大学理工学部機能創造理工学科(物理学専攻)在学時に「ミス理系コンテスト」でグランプリを受賞後、自身が科学に興味を持つきっかけとなった科学実験教室やサイエンスショーを全国各地の子どもたちにむけて開催、講師を務める。
現在は東京大学大学院学際情報学環客員研究員として研究を続ける傍ら、テレビやYouTube などで子どもたちに科学の楽しさを伝えている。
NHK高校講座「化学基礎」レギュラー出演・環境省 浮体式洋上風力発電普及広報アンバサダー・国際科学オリンピック応援団